宇宙よりも遠い場所
アニメの話。
夏の名作を「あの花」とするならば、冬の名作は間違いなく「よりもい」だ。
放送されていたのは今年の1月から3月。
リアルタイムでは観れていなかったので、半年遅れでの鑑賞。
━━結論から言うと、めっちゃ泣いた。胸が震えた。
アニメ作品でここまで感動したのは「あの花」以来だと思う。
しかも、感動レベルは個人的にはあの花以上。
まだ未観の人には期待値上げすぎと思われるかもしれないが、大丈夫。
少なくとも、あの花で泣いた人は絶対に好きになる。
DVDとかグッズとか買っちゃう。
さっき全13話を鑑賞し終えて、どうにかこの気持ちを残しておきたい!
それと、まだ観てない人がいたら絶対に観てほしい!
という気持ちで書いてるけど、言葉にするとうまく伝わらない。
とりあえず、僕なりにストーリーの導入部分を簡単に説明してみる。
主人公は玉木マリ(キマリ)、小淵沢報瀬(しらせ)、三宅日向(ひなた)、白石結月(ゆづき)の4人。
キマリは「青春っぽいこと何かしたい、ここじゃない何処かに行きたいと悩む」ちょっとビビりな普通の女子高生。卵料理が好き。
報瀬は3年前に南極で消息を絶った母親(貴子)を探すため、自ら南極に行くことだけを目標に生きている変人美人。正義感と意思は誰よりも強い。
日向はキマリ・報瀬と同い年だけど高校に通っていない、明るい性格のコンビニ店員。頭が良く、ムードメーカー。報瀬にも負けない努力家。
結月は3人よりも1つ年下で、子供の頃から芸能活動をさせられているアイドルタレント。特殊な育ちからかものすごい人間不信。慎重な性格。
もともと「絶対に南極へ行く」という目標は報瀬ひとりのものだった。
しかし、報瀬の不器用ながらも真っ直ぐすぎる想いが、それまで全くの他人だったキマリ・日向・結月を不思議な力で繋げていく。
とまぁ、あとはそれぞれの理由と過去を胸に、全員で全力で南極を目指して行く話。(ざっくり)
ほんとは主人公の4人全員、一人一人についてびっしりと長文を書きたい気持ちですが、それは野暮なので今日は控えます。
というか、それくらい名作には名キャラクターが必須で、そのためには監督さん・声優さんはじめ、各部門の制作スタッフの高いスキルと強い思いが必要だと思っていて(偉そう)この作品にはそれが全部そろってるんです。
それに、個人的には観る前のイメージと観た後の実感とのギャップがすごくあった。
作品のタイトルとかテーマとか絵のタッチとか、なんとなく“ゆるふわ日常系”かなぁって思ってたのが、実際はかなり“現実”を真剣に見つめた作品で、でも観る前のゆるふわなイメージも作品の要素としては確かにあって、むしろそれがちゃんとあるからこそギャップを描いた時に最大限に効果が発揮されるのだと思うし、何より人物の心象がものすごく丁寧に描かれていて、特に何と言っても報瀬のあのシーンには絶対数えきれない人が救われたと思うし、泣いたし、報瀬だけじゃなくてキマリも日向も結月も、今ここには書いてない実はこっそりキーパーソン的な役割を担ってるキマリの幼馴染で親友のめぐっちゃんとか、民間南極観測隊の藤堂さんとか前川さんとか、本当にもう登場人物全員が確かに“生きてそこにいる”って感じがギュンギュン伝わってくるから、嬉しいとか苦しいとか悲しいとか最高とかいう感情という感情が自分の中に当たり前のように入ってくるんよね。あ、それとそれとOPもEDも曲・映像共に最&高だからそれだけでも名作感伝わるからまずは、それだけでも見t.kudasiii…
はーーー、、ここで一息。
で、これも個人的な意見だけど。
この作品のテーマは表向きは「青春」だと思うんだけど、裏テーマがあるとすれば「砕氷」だと思う。
南極には氷を砕きながら進む「砕氷船」っていう超カッコイイ巨大な船に乗って行くんだけど、その船の進む様が、僕には主人公たちが一歩づつ、不器用でも真っ直ぐにぶつかりながら前へ前へと進んで成長して行く様子とリンクしたんだよね。それを強く思ったのが、第11話ラスト数分のあのシーン。まさに砕氷船そのものだった。
そんな感じで短くまとめようと思っていたのに長々と書いてしまいました。
あまり僕は自分の好きなものを人にオススメとかしないタイプなんだけど、これは本気で全人類に勧めたい。
きっと今から“よりもい”を観るアナタも、観終わった後は僕と同じ気持ちになるはず。
これも普段は滅多に言わないことだけど、マジで観ないと人生損してるよ!!
ではでは、僕の拙いレビューはこの辺で。
ありがとうございましたー❄︎