遠浅の死海。

文字の海に溺れて死にたい。幸福の国。

一生を越えても聴き続けたい。

だから墓場まで持っていきたい。

 

誰にも云えない秘密じゃなくて。

tacicaの音楽。

 

僕が「言葉の持つ可能性」に、生まれて初めて”感動”したバンド。 彼らの音楽を聴いた時、文字通り”感情”が”躍動”した。 表も裏も、光も闇も、本当も嘘も。 それら全てが在るが儘に描き出されている。血の通った声、言葉にならない言葉が、彼らの音楽には在る。 雄大な自然風景を眺めている時のような、そんな気にさせてくれる。 自然そのもののように存在しているから、 ただそれだけでいい音楽。 何時も聴いている。 僕の奥の方まで染み込んで、心の芯から安心できる。

 

僕はメッセージ性のある作品が苦手で、

僕はフォーマット化された感動が苦手で、

僕はフラットな正直者だけが好きなんだ。

 

だから僕はtacicaが好きで、好きというより日常だ。

 

聴き始めて5年くらい経つけど、驚くほど色褪せない。むしろ聴けば聴くほど変化して、深くなっていく。まるで職人が創った”一生モノ”の様だ。「様だ」というか、事実そうなんだけど。

 

当たり前を当たり前に歌う。

噓つきを噓つきのまま歌う。

心模様を心模様のまま歌う。

 

僕が詩を書く時も、tacicaを聴いている時の「あの感じ」を常に意識している。まだまだ全然うまくできてないけど、目指す感じは「あの感じ」だ。

 

tacicaについて語りだすと話が終わらない。

それに批評的に安易な言葉で語りたくない。

まだ彼らについて満足のいく文章が書けない。

なので語りすぎない程度にブログを終えます。

 

あとは曲を聴いてください。

 

全部一番好きな曲だけど、その中から一曲。

 

【DAN】をどうぞ。

 

www.youtube.com

 

作詞:shouichi igari(猪狩翔一

作曲:shouichi igari(猪狩翔一

 

何度でも転ぶ映画の為に
別に恐怖はなかったけど
そこに最期はいらなかった

使い掛けの熱に明日が融けて
古い道具に囲まれた僕は
何だか機械みたいだ

どこに行っても同じの景色が嫌い
だから その絵の具は逃げて消えたのさ

そう 今日も又 アナタのいない場所を
手当たり次第探す
どこかへ行っても良いかだなんて思わないさ
描けない夢なんてない
叶わない夢なんてない
って思ってたんだろう ひとり
残り全部の命を使って

誰も僕に映画は観ない
だから上手じゃなかったけど
ここに最期はいらなかった

星の光から眼を逸らすな
作業場にて 只 脳裏を描く
引き返そうにも宛がないから
悪魔に云われた通りの歩行
是が非でも云わないサヨナラ
それだけが動かした体でもっと行こう
特別じゃないから強い
あの星の光から眼を逸らすな

今日も又 アナタのいない場所を
手当たり次第探す
どこかへ行っても色褪せない理由
そう 描けない夢なんてない
叶わない夢なんてない
って思ってたんだろう ひとり
残り全部の命を使って

残り全部の命を使え