遠浅の死海。

文字の海に溺れて死にたい。幸福の国。

君は優しいから病人になりたがる。

優しい人。

 

優しいねって、結構かんたんに云われる。

僕は、ぜんぜん優しくなんかないのに。

 

それなのに、何故だか僕は。

生まれた時から、優しい人だ。

 

みんなの目が節穴なのか。

僕の目がガラクタなのか。

 

どっちなのかは分からないけど。

どっちなのかを分かる必要もないけれど。

 

優しいって何ですか?

優しいって何ですか?

 

大事な疑問なので2回言いました。

 

とりあえず。

 

優しい人として生きてきて、

これといって得したことも損したこともないように思う。

 

ただ「そういう人」なだけで。

 

目の前で転んだ子どもに(大丈夫?)って声をかけたり。

忘れ物をした友達未満のクラスメイトに教科書を見せてあげたり。

家族が疲れている時に家事を代わりにしてあげたり。

 

別に考えてやっているわけでも

何か見返りが欲しいわけでも

誰に優しいって思われたいわけでも

 

ない。

 

その日、その時々の気分で。

まー、なんとなく。

あくびをする程度の感覚でやってるだけです。

 

だから逆に。

逆に訊くけど。

 

「みんなは優しくないんですか?」

 

優しい人に「優しいね」って云えるのに。

みんなは優しい人ではないんですか?

 

そんなはずはないですよね。

 

僕は誰かに「優しいね」って云わないけれど。

云う必要もないくらい当たり前の事実だから。

 

 

僕は数年前に病気になった。

最近流行りのメンタル系のやつ。

 

今は普通にしてるけど、

何かの拍子で終わってた可能性もある。

 

だから何だって話だけど。

まぁ要は、当時の僕は。

 

ここだけの話。

 

「病人になりたかったんだ」、、と思う。

 

優しい人。

 

云われ続けると結構しんどい。

 

それまでは無自覚だったんだけど。

 

20年間、僕に降り積もった「優しいね」が、

雪崩のように僕をのみこんだ。

 

そう、あの病気。

例えるなら雪の中。

真っ暗で、息苦しくて、感覚という感覚が消えていく。

 

半年間は、仮死状態が続いた。

 

あの場所から、どうやって戻ってこれたのかは。

記憶がほとんどない、ない、ない。

 

それ以前の記憶も、結構つぶれた。

 

今だからこそ、「あの時は」って話せるけど。

経験しなくてもいい経験だったようにも思う。

 

でも、優しい僕が、選んだ道だ。

 

何か、誰かに、伝えたかったのだろうか、僕は。

何も、誰も、変わらなかったけれど。

 

伝わったこと、変わったことがあるとすれば。

 

僕自身の内側だけに、「優しくなくても大丈夫」って。

心に通う血が変わった気がする。

 

それから気がついたら詩を書いていて。

 

これは自分から自分へのメッセージなのかもしれないな。

なんて、今、すごく適当に思った。

 

 

優しい人。

 

みんなの目には見えないけれど。

意外と、こんな感じだったりもします。

 

不幸自慢とかじゃないし、

教訓めいた何かでもない。

 

ただ5月は、春はいろいろ騒つくから。

 

こういう場所に、

こういう風に、

こういう僕で。

 

言葉を書いてみたくなるだけ。

 

花粉もだいぶ減ってきたし、

テンションは高くないけど、

僕は僕なりに元気です。

 

嫌なことも、最近はあんまりないし。

良いことは、最近はどんどん増えてきたし。

 

波は、人並みにありますけどね。

みんな、それぞれ。

普通に過ごせる日が、たくさんあればいいと思います。

 

最初にタイトルだけ思いついて。

思いつくまま書いてみたけど。

葉桜みたいなブログになった。

 

こんな感じで終わります。

 

今は不思議と、優しい気分。