遠浅の死海。

文字の海に溺れて死にたい。幸福の国。

成就しなかった初恋は呪い。

僕の初恋は16歳。 高校一年生の時。 今ままでの人生で、僕が「恋をした」と言えるのはこの一度きりだ。 それから【告白】という神風特攻をしたのもこの時、あの一度だけ。 相手は同学校の先輩。 2つ年上のバトントワリング部の女性。 ベタな比喩だけど花…

5年前。

“神様”と呼ばれた竜が北の空で、死んだ。人々の欲望、希望。食べきれなくなって、背負いきれなくなった。その竜は、透き通るほど白く、美しい。死んでも尚、美しい。心臓が止まって、少しずつ灰になる。雪が降り積もって、溶けてゆく。内蔵と骨は、広く浅く…

神の手は優しくって残酷。

僕は2ヶ月ほど前から2週間に一度、近所の皮膚科に通っている。左足の裏にイボができて、それを切除するためだ。別にイボそのものは痛くないのだが、これを切除するための治療には相当な痛みを伴う。 治療の内容はこうだ。 液体窒素(ターミネーター2で敵…

すべて春の所為だから。

僕はおばあちゃん子です。おばあちゃんと(父と母と弟と)一緒に暮らしています。だから核家族ではありません。ということは今回のテーマとは一切関係のない報告です。 今日、おばあちゃんがフキノトウを買ってきました。それを天麩羅にして食べました。僕は…

栄養価の高い関係性

人前では泣かないと決めつけていた君が、泣きそうな顔で星を見ている。空はもう明るんでいて、梟はさっき捕り逃がした獲物の夢を観ている。コンクリートの地面に繁殖したこの森は、君が秘かに流した涙だけを頼りに生きながらえていて。それは一見((冷たか…

奇跡という存在は、毒の姿をしているのかもしれない。

相当久しぶりに映画を観てきた。(ジ、エクストリーム、スキヤキ以来かなぁ)いつも行ってる映画館では上映されない映画だったから、自宅(滋賀)から梅田(大阪)まで見に行った。大阪は苦手。(神戸は好き) 今回鑑賞した作品は〈 シェル・コレクター 〉。…

繊細さは嘘をつく。

【繊細】という漢字はとても繊細な感じがしていいですよね。ノートに“繊細”と書く時は、絶対に0.03ミリ以下のボールペンで書いてあげたくなる、そういう文字だと思います。例えを用いてみるとしたら、糸が絡まって、絡まって。その絡まりが一本の糸に因るも…

色彩という感性

ここ最近、体が気怠い。意味なく眠い。食欲が盛ってる。 花粉症でしょうか。 そういう状態の時、行動を起こすには予定を入れてしまうのが一番ですね。 バカみたいに真面目な性分だから、予定を入れてしまえば従うしかない。 とまぁ、適当に理由をつけて行っ…

ざるそば大盛、税込み1000円。

人間はしばしば様々な人間以外の生命や生物やそうじゃない何かに例えられますが、今日のところはダムが一番しっくりくるなぁと、そう思ったところでブログを始めます。 ∇ 今日は「京都国際マンガミュージアム」という場所に行ってきました。ここは、もともと…

「クラゲ」

有人駅の改札と 挨拶 みたいなタッチを交わして 宇宙人 が右往左往しているコロニー内に降り立った。 何処に向かう かは 思考を先回りした指先が誘う。 広 大な外 界に触れた 久しぶりの身体 は 空 中 分 解 しそうな要塞のスキマを縫うように 泳いだ。 排気…